彫刻めぐりの旅

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『一日では、無理でした・・・半分しか回れなかったけれど、素晴らしい大理石彫刻にため息の連続でした。』

 

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ヨーロッパで一番大きな、スタリエーノ墓地

ニーチェやヘミングウェイが絶賛した場所!!!何千何万という彫像やレリーフが、所狭しと並んでいるのは、圧巻です。

↓のサムネールをクリックして大きな画像でご覧下さい。

 

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チェチナ(トスカーナ州)のISAC工場見学。ありとあらゆる彫像のレプリカが作られています。

胸に抱えているのは、アンドレアが最近はまっている、カノーヴァのレプリカ彫像!またまた変なコレクション趣味が始まってしまったものです・・・

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レジンと大理石の粉を混ぜたもので、それぞれ専門の彫刻家がいて、原型を作っています。原型師の力量で、同じビーナスでも、ぜんぜん素敵さが違う!!!

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ピサの斜塔の脇に並ぶお土産屋さんにて・・・あ!!! こういう所にあったんだ、たくさんのミニ彫像!!!

しかし、クオリティーは、悪く、もともとの作者に、ごめんなさい・・・と言ってしまうくらいだ(・・;) お値段は、↑の工場のものに比べたら半分くらいなんだけど・・・

   
       

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しかし、大きいというのは、いい!!! ここの彫像は、石膏で出来ているので、値段も安く、野外に置いておけるのが素敵!

四男:『僕がこの彫像をこうやって持ち上げて、黒板に書いたら、白い字で書ける?』

一同:『そらちょっと、重たいで!』

 

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大理石彫刻の全てを学べるアカデミアには、世界中から彫刻家が集まります。

ピエトラサンタに来たついでに、アカデミアと、そこに隣接する工房“ストゥディオ チェルヴィエッティ”を、見学することが出来ました。

 

中に入ると、ごろごろと大理石の彫像が現れます。

     
 

真剣勝負の職人。ミケランジェロの時代とは違って、電気のノミを使いますが、やはり手仕事。長い間見ていたけれど、削られたのは数ミリ程度・・・気の遠くなるような仕事でした。

 

 

師匠と弟子?!みんな真っ白けだ!!!

 
 

元になる彫像(これは、ミケランジェロのピエタの石膏像!)には、無数の点が記してあり、その点に合わせて、このような道具でそれぞれの位置関係を計っていきます。

 

まるで、飾りのような、道具類。作る彫像の大きさに合わせて、それぞれのものを手作りしてきたから、こんなにたくさん!!!

 

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芸術家か職人か

ルーブルで、ウフィッツィで、人ごみに揉まれながら、ちらりと垣間見れるだけの、芸術作品・・・モナリザの前では、長蛇の列を掻き分け、我さきにと、写真を撮る・・・あの光景は、何だったんだろう?!?!

ジェノバのスタリエーノ墓地にある、素晴らしい彫像には、名もない“スカルペリーノ”によって生み出されたものがたくさんある。名前を聞いても、ちっとも有名でなくて、誰も知らないけれど、目の前にある彫刻の素晴らしさは、モナリザの感動などより、ずーーーっと大きかったのだ!

ピエトラサンタの工房で、黙々と仕事をするスカルペリーノたち。その姿は、神経質な芸術家風ではなく、もう、木こりのような、板金屋さんのような、はたまた漁師や農夫のような、なんだか、説名出来ないが・・・とにかく、大きな大きな力が下のほうからわき上がってくるような風貌だった。

アーティストは、スカルペリーノの所に、自分の作品・・・それは、お人形くらいの小さなものでもいい・・・を持っていく。そして、ここで、スカルペリーノたちが、一寸の狂いもなく、拡大して、大理石の大きな作品に作り上げてくれるのだ。ちょっとしたオブジェを粘土で作っている・・・なんていう人も、お金さえあれば、『これが、私の作品です!!!』と言って、見上げるような大きな大理石像を持てるわけだ。

抜群の腕を持っている職人でも、芸術家と名乗る人たちのお手伝いをして食べていく?! しかし、芸術家の生活は、安定しないけれども、職人の方は、もう少しましか。

アーティストとは、自分でさっさと自認するもので、“アーティスト:フォルトゥナート尚子”・・・なんて、名刺を刷ってしまえば、そういうものなのか?!?!でも、職人には、皆が認める技術がなければ、なれないじゃないか。誰にも認められないけど、これしかないんだっっ!!!と、ゴッホのように生きる・・・というのも、アーティスト?いやいや、ただのわがまま野郎かもしれないぞ・・・

結局のところ、天才と呼ばれた芸術家も、名もない職人スカルペリーノも、人生せいぜい長生きして七〜八十年、美味しいものいっぱい食べて、楽しく遊んだ者勝ち!!!という、悪魔の声が聞こえてくる。食後酒を飲みながら、そんなことを考えていたら、レゴでピサの斜塔作りに挑戦していた子供たちが来て、ほら!!!と作品を見せに来た。満面の笑顔!!!

やめろと言われても、絶対やめたくない、やめられない、作りたくて仕方ない!!! そんなパワーに溢れているもの。芸術家の命を吹きかけた作品も、職人の命を吹きかけた技も、そのパワーに圧倒される時、どっちが得か、どっちが凄いか、なんて考える方が卑しいというものだ!!!

しかし、芸術家を目指して、イタリアに来たはずの、毎日、こちょこちょと手を動かし、人形を作る技を極めたい!!!と願う私にとって、なんとも感慨深い“彫刻めぐりの旅”であった。

 

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